【高橋基金】
海外研修「韓国デジタル放送市場動向調査」報告
制作技術センター上野修嗣
9月1日から9月17日の間、韓国のデジタル放送事情のヒヤリングや KBS、SBS,MBCコンテンツ制作現場を研修して参りましたので報告致します。
■ 主な訪問先、研修先
KBS(韓国放送公社)
|
報道技術部、デジタルニュースチーム 衛星通信室、制作技術、KBSホール |
SBS(ソウル放送)、 |
技術管理局、SBSテック(制作技術) |
MBC(韓国文化放送) |
技術管理部、システム技術部 |
KOFIC(韓国映画振興委員会) |
映画技術部、映画資料センター |
ソウル映画撮影所 |
録音部、ポスプロ部 |
Dacom デイコム(民間通信会社) |
通信監視室 |
KBS水原(スウォン)ドラマスタジオ、 |
企画事業部、ドラマ制作部 |
SBSサムソンベネストゴルフ見学 |
スポーツ局、SBSテック |
WinSystem (SkyLifeTV関連衛星会社) |
SkyLifeTV |
CJMedia CJメディア |
技術制作チーム |
■ はじめに
韓国のデジタル放送を以下の5つの放送に分けて報告する。
1. 地上デジタル放送
2. 衛星デジタル放送(スカイライフTV)
3. CATV
4. 地上DMB、衛星DMB
5. 映画
6. 番組制作現場 資料写真
韓国の人口は約4800万人(約1590万世帯)であり、人口の約半分48%(2200万人)がソウルを含む首都圏に住んでいる。全国のテレビ普及台数は約2000万台。一家に1.37台。
そのうち、約70%がCATV契約し、衛星SkylifeTV契約13% (200万世帯)が、そして地上放送(直接受信)が10%だという。
韓国SBS、KBS、MBCの各中継車(中央はKBSスポーツ ノ・ジヨン)
■ 1.地上デジタル放送
韓国情報通信部と放送事業者の争い
1997年、韓国情報通信部は地上デジタル放送方式をアメリカ方式(ATSC)の採用を決めた。
その後1999年に、KBSが試験放送を開始。2001年10月地上デジタル放送開始。
しかし、この電波は移動体通信に向かないので 移動体に強いヨーロッパ方式(DVB)を押す放送事業者の意見も強く、方式決定を一時的に凍結、再度論議が行われた。結局2004年の7月には「アメリカ方式を変更しないこと、携帯・移動体向けサービスについては別なデジタルラジオから派生したヨーロッパのDVB方式を採用する」ことで決着した。
韓国は、HDTV番組の最低比率2006年25%、2007年50%、2009年70%、2010年100%のHD放送を制作せよと各放送局は政府から圧力をかけられておりこれに準じて放送している。
電気店には大型テレビが並ぶ。韓国の嫁入り道具に大型テレビが入っているという。
また、新婚で77u以上の家に住み、40インチ以上が多く売れるそうだ。
しかし、デジタルテレビ受信機の普及率はまだ22%。
今後、デジタル受信機が95%普及しているという条件付きで2010年には地上アナログ放送をやめる予定であるがデジタル放送を必要としない、メリットを感じない人がまだまだ多い。
去る2月情報通信部は2010年までHDTV普及率が50%位しかならないことと見通した。デジタル転換が可能な普及率の95%をずっと下回る予測である。政府は低所得層に対してのデジタル転換費用支援やセットトップボックスSTB無料配布も検討対象に検討を開始したが、確定的な話をするには難しいと言っている。
液晶TV47インチ500万ウォン(約63万円) プラズマTV42インチ370万ウォン(約47万円)
(参考)
(アメリカの場合)アナログ放送終了式を2009年2月に決めた。FCC連邦情通の通信委員会はこの最終転換日に合わせてすべて政策を推進している。アメリカ議会は低所得層のためのデジタルTV支援法案を通じて低所得層がSTBを購入するのに15億ドル(約1800億円)を支援するようにした。
政府が低所得層世帯にクーポンを提供すれば20%の費用だけ払ってデジタルセットトップボックスを購入できるようにしたのだ。
米議会が地上波デジタル転換を日程通り推進するため低所得層を支援するのは地上波放送が公共のものという意識からだ。
■2.衛星デジタル放送 SkylifeTV
2002年3月開始されたSkylifeTVは日本でいうスカイパーフェクトTVで、最小の契約でも60ch視聴可能である。2000ウォン(約2500円)のパックの場合。
衛星はKoreaSAT3。KT(Korean Telecom)が中心となって出資している。
KBSやMBCも出資しKBSSKYスポーツやMBCドラマCHがある。
韓国の人々は、CATVに加入しているか、SkylifeTVを受信しているかのどちらかだ。
SkylifeTVには、地上放送のKBS、MBC、SBS、EBSが入っていないのでこれらは別立てのVHFアンテナを使用している。
■3.CATV
1997年に難視聴対策として83万世帯でサービスを開始したケーブルテレビであるが、2005年末の加入者数は1412万世帯に達し、約70%の家庭がケーブルに加入していることになる。
売上高も大きく増えケーブルTVの総売上高が去年4兆6000億ウォン(5750億円)で全体地上波放送局の売上高より約1兆ウォン(1250億円)多い。KBS昨年の経常利益: 1兆3723億ウォン(1715億円)
当初は難視聴対策のために加入者が増えていったが、2000年以降は都市型ケーブルテレビへの転換が進み現在はほとんどが都市型ケーブルテレビの加入となっている。
ブロードバンドインターネット回線普及の源になったのも、このCATVの普及によるところが多い。CATVを引き込んだらすでにブロードバンド回線が来ていたわけである。
日本と同様、ケーブルテレビのデジタル化も2005年から急ピッチで進んでいるが、値上げが前提のデジタル化は必要ないという人も多く、マンション等では反対運動も起きている。というのも月々5000ウォン(750円)程度払えば40チャンネル見えるのに、高画質映像を見るためには、27000ウォン(3375円)になるというのだ。
いっぽう、CATV会社のキムドンジン氏は「これから視聴者たちにみせるHDコンテンツは沢山の制作費用がいる。今は消費者が優秀な番組をみるためには一定部分は負担をしなければならないのでないかと思います。」といっている。
(参考)〈CATVの成人番組〉
成人番組の構成は韓国もの60〜70%、アメリカもの20%、アジアもの10%である。
また、日本の成人向け映像は禁止されているため入ってないが、解禁されれば多くなるものと予想される。韓国もの成人向映像の中味は、ドラマ仕立てが多い。日本で言うとロマンポルノ程度のものである。いまは審査は緩くなりつつある。(もうすぐ日本並みになるであろう)。2〜3年前まではベッドシーンはNGであったが、今は過激でなければOKになっている。
■ 4.韓国版ワンセグの DMB(Degital Media Broadcasting)
ヨーロッパのデジタルラジオ放送方式に、マルチメディア機能を付加して映像伝送を可能にした韓国が作った規格で、地上波DMBと衛星DMBの2種類ある。
DMB付携帯電話が並ぶ電気店。右はSKテレコムで唯一の地上波DMB付携帯。価格は1台6〜70000円前後と高めだ
地上波DMB
韓国では、2005年12月から地上波デジタル放送を移動体端末で受信する「地上波DMB」の本放送が開始された。事情はDMB事業者には、放送事業者3社(KBS、SBS、MBC)と新規参入業者3社(YTN DMB、U1Media、KoreaDMB)の合計6社が選定され、地上波放送の再送信や独自コンテンツを提供している。いっぽう韓国情報通信部は地上DMBの国際進出をねらって、ヨーロッパ、アジア各国に積極的なプロモーションを展開している。
各局に話を伺った。
どの局も20%位独自放送(ニュースなど)をしているが多くは地上放送とサイマル。独自コンテンツを放送するにも元手が無く、CM収入を当てにできない。独自にデーター放送を使ったコンテンツと関連づけて商売を考えているが、まだ思うように金が廻らない。
だだ韓国の場合 救いはソウル市内294全地下鉄駅と線路にギャップフィラー(再送信設備)を設置しているので地下鉄ではどこでも視聴可能だ。これが功を奏して、現在端末数142万台普及し3年後は500万台と試算している。
液晶画面の付いている物は皆DMB付きにしようという位の勢いだ。テレビの見れる携帯カメラも考えているとい言う。
(参考)
携帯端末142万の内訳 携帯電話52万人、車両DMB41万人、パソコンUSBアダプタ33万人、
DMB専用テレビ11万人(06年7月調べ)
USBスティック型DMBチューナー(約9000円)、DMBチューナー付きカーナビ(約10万円や、DMBチューナー付きPDA(約6万円)
(参考)
地下鉄のギャップフィラーにかかった費用228億ウォン(約29億円)。この費用を当座は放送局で負担し、キャリアである携帯会社他が携帯端末1台売れる度に3000ウォン(375円)を5年間返済するという。
衛星DMB
文字どおり衛星を利用して放送を受信する。
2005年5月SKテレコムとサムソン電子などが資本参加した「TUメディア」が放送を開始。
端末機は100万台を突破。加入者は約70万人。
加入料20000ウォン(2500円)、月額13000ウォン(1630円)で有料。
韓国では、携帯電話メーカーが数社あるがSKテレコムのシェアが1番多く50%以上ある。
そのSKテレコムは、地上DMB付きの携帯を発売し、一気にシェア拡大をねらいたいが、自分達は衛星DMBをやっているので地上DMBを出すことに困惑しているという。
SKテレコムは現在10種類以上の携帯端末を発売しているが、その中で 1機種のみ地上DMB携帯を発売している、あとは衛星DMB携帯である。
この1種類だけの地上DMBはデザインが悪いため女性はあまり買わない。
シェアの大きいSKが地上DMBをバリエーション豊富に発売するともっと市場は広がると予測される。
TUメディアは、専門チャンネルを編成することで有料であっても競争力の強いものに使用としている。たとえば、ドラマ・スポーツはSBS、MBCから購入、ゲームはONメディアというケーブル局から、映画はCGVというケーブル局から、ニュースはYTNニュース専門チャンネルから買っている。さらにはアダルトチャンネルをプラスしようとして放送委員会の承認までもらったが、市民団体の反対にぶつかっている。
だが普及が今ひとつのびなくなってきている。のびない理由は、@地上放送をサイマルできない。A端末機の種類が少ない。B無料で見れる地上波DMBが普及した。が挙げられる
KBSのDMBの権威 ワン・グヨン部長 SBSのDMB技術ハン・ウン氏(左)、
キム・ウヒョン氏(中)、チャン・ヨンジュン氏(右)
MBC DMBチーム キム・ドゥヒョン氏(左)。 DMBデータ情報チャン・テヨン氏(左)
イ・ジョンタク技術企画部長(右)
■ 5.韓国映画振興委員会(Korean Film Council KOFIC)
1987年.今まで国の外郭団体だった韓国映画振興公社を半官半民にして、民間の人たちを沢山入れて、「韓国映画振興委員会(Korean Film Council KOFIC)」に名称変更。当時のお金で1500億ウォンを拠出。それで韓国映画振興が始まる。
@97年スタジオの建設、ソウル映画撮影所。
A韓国映画アカデミーを創設(韓国映画のエリートたちを養成)大成功。
B映画の資金的な支援(投資、融資、無償融資) 映画制作や映画館に支援。
昔は、1年で50本くらい制作していたが今は100本/年以上になった。
その為、質が悪くなった。「外出(日本名 四月の雪)」「スキャンダル」「南極日記」等々。
最近は、日本市場を意識した作品も多くある。(「グエムル」「力道山」「頭の中の消しゴム」「僕の世界の中心は君だ(世界の中心で愛を叫ぶ)のリメイク。
このように、特に日本ではめざましく急拡大し、昨年、日本で劇場公開された韓国映画の本数が過去最高を記録した。12月末現在で32本が上映予定で、2003年度は14本だった。
なんと2倍以上に増えたことになる。
ソウル撮影所のポスプロ室で「伝説の故郷」の監督キム・ジファン氏(中央)と会う。
ちょっと赤面中、左は韓国映画振興委員会ウォン・チョンシク部長
(参考)韓国映画アカデミー出身者
「八月のクリスマス」のホ・ジノ監督、「殺人の追憶」「グエムル」のポン・ジュノ監督、「オオカミの誘惑」のキム・テギュン
監督など多くの気鋭監督が映画アカデミー出身である。
(参考)スクリーンクオーター制度
韓米両国の政府は、国内の映画館が韓国映画を一定の割合で上映するよう義務付けているスクリーンクォーター制度について、現在の「年間146日(年間上映日数の40%) 以上」を今年7月から半分の「年間73日以上」に縮小することで合意した。
■韓国デジタル放送市場動向のまとめ
韓国の専門家たちは、デジタル放送産業を「金の卵」のように見ています。
去年、韓国電子通信研究院ではデジタル放送産業が韓国の経済におよぶ効果について
発表し2005年から2012年まで7年間で経済效果は269兆ウォン(33兆6000億円)、
雇用創出效果は189万人、輸出は881億ドル(約10兆円)になると予想をしました。
反面、地上波DMB放送が、本番開始7カ月で1000億ウォンを超える赤字を出し、事業中断の危機に瀕しているというニュースも最近飛び込んできました。(朝鮮日報9月21日付け)
地上波DMB事業が中断の危機に瀕したのは、放送委員会が事業収益性をまともに予測できないまま、政府と電子業界のばら色の展望だけに依存し、無理に事業を推進したためだという指摘をしています。
実は、韓国の最大のねらいは 今後海外展開によって「地上波DMB」を半導体の次にくる国家産業にしたいと考えているようです。そして国際競争において地上波DMBの優位性を実証するためにも、韓国国内での地上波DMBの活性化と成功は必須条件となっているのです。しかし、どのようにして儲けるかが不確定なまま、携帯事業者が地上波DMB受信携帯端末を発売し始めた背景には、このような国家戦略があったと言えます。
世界のIT最先端を走る韓国の通信と放送の融合がどのように展開されるのか、また収益モデルとしてこれからどう発展してゆくのか、今後も注目してゆきたいと思います。
以上
*************************************
6. 番組制作現場 資料写真
■SBSゴルフ中継視察
各局、各社使用している放送施設(機材)はSONY、松下、池上といった機材で日本と同じだ。
毎日放送の方が最新の機材だったりする。ただ興味を覚えたのは人数構成や仕事のやり方。
ゴルフ中継や歌番組のスタッフは日本の2/3だろうか?。
きめ細かい調整やバックアップの考え方が日本と違いおおざっぱで、「ケンチャナヨ精神(だいじょうぶだいじょうぶ精神)」が根底にある。ゴルフ中継の図面を見せてくれといったら「カメラ配置と中継車位置の地図」と「スケジュール及びスタッフ配置」が書いてあるA4の紙2枚出てきただけでした。驚いて「これだけか」と聞くと「これだけだ」と答えます。
大まかなブロック図や詳細なシステムズ図面は無く、大量の機材をゴルフ場に運んで行き、その都度現場で組み立てているという。
確かにSBSはゴルフチャンネルを持っているので「場慣れ」しているとはいえ驚いた。
SBSスポーツ チ・ビョンボク チーム長(右)とワイヤレスカメラ担当キム・ドンジュン氏
■KBSの衛星通信室。
KBSは世界各国に支局を13持っている。(LA、北京、NY、日本、英国、仏・・等)
そこからの素材伝送をする時、今はインターネット専用線伝送(FTP伝送)をしている。これは大きなファイルサーバーをつかって素材映像をやりとりするもので、ちょうどメールの送受信に似ている。LAから10分位の映像を受信するのに1時間位かかるのだが、衛星回線料が要らないので、多く利用しているそうだ。
端末もパソコンをさわる様な感覚ではなく、記者やバイトでもさわれるような機種を選定した。この装置のおかげで衛星通信室は暇になったといっている。
3台のFTP伝送装置(TELESTREAM社製ClipMail。 Video・Audio・TimeCodeがファイル形式で送れるる)。左のVTRにて入出力を行う。右は監視卓。
■ KBS野球中継
KTXにゆられること約2時間。大邱(テグ)にあるサムソンの野球場でKBS−SKYのナイターを見る。
サムソン・ライオンズVSキア・タイガースの試合。
TDのイ・ヒョジュンさん。KBS-SKYはGaora同様 KBSの子会社でCATVやskylifeTV用
KBS-SKYはチームで動き、地方中継に出ることが多く2週間はソウルに帰れないといっておられました。
■MBC
■MBC国際協力チーム 申 周英(シン・ジュヨン)さんと
今回、MBC(文化放送)は国際協力チーム申周英さんの御尽力で研修が実現できました。
MBS佐土プロデューサーと懇意にしておられ、今後も技術交流など深めていきましょうと
言われました。
■ KBS水原(スウォン)ドラマスタジオ
KBS水原(スウォン)ドラマセンター企画事業部 チャ・グンチョル部長
ソウルから高速で1時間くらい走ったところにあるKBS水原(スウォン)ドラマセンター。
6個あるスタジオ(200坪x2つ、250坪x2つ、300坪x2つ) は全てデジタル化完了。
オープンセットは5000坪、時代劇のセット。
■ DACOM本社
MBSで導入している光回線「ネクシオン」と友好関係にある韓国の衛星通信会社。
MBSから韓国へ映像伝送する場合、必ずここを経由してKBS、SBS、MBCに行くといっていい。
また、韓国から日本に送る場合も、ここを経由する。衛星通信車両(SNG車)もここで借りることが多い。
ヨンサン(ソウル市内)にあるDACOM(デイコム)本社。SNG車もここに置いてあった。
■チョコパイケーキ
印象深い1つに、KBSの技術スタッフ数人と飲みに行っているとき、一人がチョコパイを1ケース買ってきて、積木のように積んで「誕生ケーキ」を作ってくれ誕生日を祝ってくれた。これは、軍隊式で徴兵時の簡易ケーキだと教えてくれた。(滞在中の9月10日が誕生日だった)
チョコパイを下4つ上2つ重ねた簡易誕生ケーキ(軍隊式)。 チョコパイ拡大図
乾杯してくださっているのはKBSの技術スタッフ。(制作技術、報道技術、保守技術)
■ KBSホール
KBSのカリスマミキサー文 今柱(ムン・グンジュ)チーム長。KBSの音声技術にこの人あり。
10年前は制作技術におられ「ソウル国際女子駅伝」の時からのお付き合い。数年前からKBSホールのチーム長をしておられる。
世界で一番多い(80ch)チャンネルのアナログミキシングコンソールSSL9000を導入された。
KBSのカリスマミキサー文 今柱(ムン・グンジュ)チーム長 MUSIC BANK収録風景
KBSホール客席数1900席
SSL9000K(80chのアナログ卓)
KBSスポーツ局パク・ヒュンジョン部長(中央) SBSの報道アーカイブを作った
制作技術チョ・ヨンソックTM チョ・ヨンデ技術チーム次長
(参考)
韓国のデジタル化のあゆみ(月刊アスキー4月号より)
|
衛星 |
地上 |
インターネット |
2001年 |
衛星デジタル放送スカイライフ設立 |
ソウルで主要テレビ局(SBS,KBS, |
9月SBSi VODコンテンツ有料化開始 |
2002年 |
本放送開始 |
|
ブロードバンド加入者1000万加入者突破 |
2003年 |
双方向データ放送サービス |
ソウル近隣都市でデジタル放送開始 |
4月MBC放送コンテンツ有料化 |
2004年 |
TUメディアコム衛星DMB用人工 |
各主要都市で放送開始 |
国内インターネット利用者 |
2005年 |
5月衛星DMB放送開始 |
放送地域拡大 |
KBS,インターネットVODサービス |
■■むすび
ソウル国際女子駅伝の始まった頃(10年位前)に知り合いお世話になった方々が今は、部長やチーム長になっておられ、「昼の研修が終わったら次は夜の研修もあるぞ」とばかり、連日、昼夜の研修だった。
最初は「日本の方が(技術的に)進んでいるので来たってなにも無いよ」と韓国スタッフからよく言われたが、そんな事はなかった。韓国版ワンセグのDMBの取り組み、報道資料アーカイブ施設、インターネットと放送との連携、中継現場に於けるスタッフ配置、韓国的なこだわりと割り切り」等々、日本にいるだけでは理解できなかった部分が、韓国人と対話することで見えてきた。
来年2007は「世界陸上大阪大会」があり、KBSからスポーツや制作技術が大勢大阪にやってくる予定だ。今回KBSスポーツ局キム・ジョンキル部長との話の中で、スタッフの宿をMBSに近い
ラマダ・ルネサンスホテル(旧中津東洋ホテル)に決めたという。
MBSにカメラなど万一故障した時の予備機材の手当や、(ライツに関係のない)映像をMBSから伝送して欲しいというのが表向きだが、今度は、私が「夜の研修」をしてあげなければならないかもしれない。
以上